元警察本部警察官が教えます!

元警察本部警察官の管理人が警察についてあれこれ書いています。他にも法律、裁判、福祉等についても少々!

本当に警察官になりたいなら大卒でなれ!

 

f:id:chakufuta:20190507130239p:plain

 

はじめに

 「警察官になるなら大卒と高卒どっちがいいの?」

 この疑問を持っている人は沢山いると思います。

 

 高卒で警察官になるのと、大卒で警察官になるのとでは何が違うのでしょうか?

 それを具体的に知らないまま何となくで自分の将来の選択をしないで欲しいと思います。

 

1、高卒で警察官になるとどうなる?

◎ 警察学校の期間が10ヶ月になる。

◎ 巡査部長と警部補の昇進試験を受けられる早さが大卒よりも1年遅い。

◎ 給料は年齢が若く、等級が低いだけで大差ない。

 

 ここまでは誰にでも調べることが可能なことで、本当に警察官になりたいなら自分で調べて知っていて当然なレベルの知識です。

 

 ただし、警察官と言う仕事をしたいのに給料とか、昇進なんかにしか興味がない場合は、この当然のことを知らない以上にどうかと思いますけどね。

 

◎ 警察学校卒業後2年で機動隊へ異動となる確率が極めて高い

 これは内部にいるとか、知人がいないと中々知ることは出来ないことです。

 実はこれが今後の警察人生に多大な影響を与える違いです。

 後述します。

 

 

2、大卒で警察官になるとどうなる?

◎ 警察学校の期間が6ヶ月になる。

◎ 巡査部長への昇進試験を3年で受けられる。

◎ 給料が高卒よりも多少高い。

◎ 警察学校卒業後2年で機動隊異動の対象になる。

 大卒も絶対に異動しないとは言い切れません。

 しかし、可能性は低いので対象になるってだけです。

 

 

3、刑事等になる道順

 大卒と高卒とで一番大きな違いは警察学校卒業後に刑事等になるまでの期間だと思います。

 

 必ずしも皆が皆刑事に憧れているわけではないと思いますが、一番知名度が高いので、代表的に刑事になることを例示して説明します。

 

 

<刑事とは?>

 刑事とは警察官とは違ったり、階級だと勘違いしている人がいます。

 違います。

 

 刑事とは、警察官です。

 会社で営業、企画、経理・・・のように分かれているように、警察も仕事の違いによって部署が分かれています。

 

 その中の一つである

【刑事課】

 この刑事課で勤務している警察官を刑事と呼びます。

 

 そのため当然刑事には巡査もいれば警部もいます。

 この巡査とか警部とかが階級になります。

 

 

<刑事になるための道順>

「警察官になりたい」

 と考えているのですから、刑事とか白バイとか、交番以外の警察官になりたいと考えているかと思います。

 

 そのような部署に配属されるためには幾つかの道順を通り、数年掛けて上り詰めて行く必要があります。

 

 警察学校を卒業したての新人がいきなり少数精鋭の刑事になんてなれませんからね!

 

 詳細はこちらを併せてお読みください。

 

www.policefuta.work

 

 

 

<高卒の場合>

 詳細は紹介した記事に書いていますので省略します。

 最初の警察学校(初任科)から順調に行って、警察署の刑事になるまで、概ね7~8年掛かります。

 

 

<大卒の場合>

 大卒だと最初の警察学校(初任科)から順調に行って、警察署の刑事になるまで概ね3~4年です。

 

 

4、高卒と大卒、結局大きく何が違うの?

<刑事等へは大卒の方が圧倒的に早い>

 これは刑事等になるまでの期間を見てもらえれば一目瞭然です。

 高卒で7~8年、大卒で3~4年です。

 

 ただし、

 「早く就職した方が仕事を早く始められて有利!」

と考える人もいます。

 

 確かに、新卒同士だと4年の差がありますので、どっちで警察官になっても年齢的には刑事になれる年齢に大差ないように感じます。

 

 しかし、それはあくまでも外部から見える数字だけでの話です。

 ここにはもう一つ重要な、数字で見えない要素があります。

 

 

<刑事等になれる機会、可能性が大卒の方が高い>

 これはザックリ言ってしまえば、高卒だと刑事等に一生なれない可能性もあるってことです。

 

 刑事は少数精鋭の部署です。

 200人規模の警察署でも30人くらいです。

 それが更に係ごとに分けられます。

 

 一人でも仕事が出来ない人がいるとその警察署の捜査力が低下するほどに一人一人の能力が影響します。

 

 そのため、高卒でも、大卒でも刑事になれない人は沢山います。

 しかし、その刑事になれない可能性が高卒の方がより高いんです。

 

 その原因を作っている一番の理由が機動隊異動です。

 

 

<なぜ機動隊異動をすると刑事になり難いのか?>

 刑事などになるためには刑事課の課長や係長から引っ張ってもらう必要があります。

 要は

「こいつは私の係に欲しい!」

と言ってもらうってことですね。

 

 そのように言ってもらえる要素が幾つかあります。

 

【警察学校卒業で、卒業配置された警察官

 素直で伸びしろも多く、教育しがいがあるってことなのかもしれません。

 他所から来た警察官より好まれる傾向にあります。

 

【刑事経験のある異動者】

 少数精鋭ですので、刑事経験がある即戦力は欲しいところです。

 

 概ねこの二つです。

 つまり、最初の警察署で刑事経験がない警察官はどちらの対象もないんです。

 

 高卒だと最初の警察署で刑事になる前に機動隊へ異動となってしまいますので、この最初の警察署での刑事経験が積めないんです。

 

 口の悪い刑事に言わせると、機動隊の警察官は

「仕事のできないゴミ」

ですから、機動隊出身者の評価は決して高くありません。

 

 ここまで見て初めて高卒と大卒の大きな違いが見えて来ると思います。

 もちろん、機動隊出身者でも性格が素直で、バリバリやる気があるような人なら刑事になれます。

 

 しかし、それは他の人よりも光るモノを持っている人です。

「自分は平凡だな」

と思うなら大卒が無難です。

 

 

5、給料や昇進試験について

 この部分は高卒と大卒とでは大差ないと言いました。

 ここではその差ではなく、実際問題として警察的にこれらの問題はどう感じているのか?を少々言います。

 

 結論から言うと、気になりません。

 

 警察と言うやりたい仕事が出来ており、しかも滅茶苦茶忙しいんですよ。

 お金なんて意識して使う暇がありません。

 

 階級は昇進するためには受験勉強が必要です。

 試験本番も半日潰れます。

 

 忙しいのに、ハッキリ言って昇進試験なんて仕事の邪魔です。

 24時間勤務の後に本番なんてこともあります。

 

 そんな時は、

「昇進なんてどうでもいいから帰って休みたい」

です。

 

 もちろん、全員とは言いません。

「そろそろ巡査部長くらいにはならないとなぁ」

って感じの意識になることはあるので、そのようなときは邪魔とまでは感じません。

 

 階級が上がると権限や行えることにも多少違いが出てきます。

 その部分に警察官としての意識を持っている警察官も昇進と仕事を両立していたりします。

 

 しかし、仕事と昇進を両立出来ている警察官は一握りです。

 一緒に組んで仕事をしたこともありますが、警察本部の新規部署の立ち上げ責任者になるくらいに優秀な人達です。

 

 普通は昇進試験なんて邪魔以外の何物でもありません。

 そのため、高卒と大卒の違いで昇進・階級のことを教示する人は内部的なことを知らない人の可能性があります。

 

 つまり、

「高卒と大卒の違いってどうなんだろう?」

と悩んでいる今の貴方と大差ない人です。

 

 

6、最後に

 いかがでしたか?

 これらの理由から

「高卒と大卒の違いは?」

に対して私は、

「貴方が何故警察になりたいのか次第としか言えない」

と回答することが多いです。

 

 警察としての仕事をしたい人にとっては給料や階級なんてどうでもよいことのはずなんです。

 

 そうすると、刑事等になるための部分が重要なわけですよね。

 そのため、早く刑事になれる方がお勧めです。

 そのためには、早く刑事になれる環境とやる気次第です。

 

 だから、その部分に物凄く大きな差のある大卒をお勧めするとなります。

 

 

 今回は刑事になる方法を例示しましたが、他にも鑑識官になりたい人はこちらをどうぞ。

 

www.policefuta.work

 

 

 

【記事の紹介・拡散について】

 友人やネットの掲示板等に記事を紹介してくれる方がいらっしゃるようです。

 本記事は無断でも紹介可な記事です。

 

 

 読者登録をしていただくと更新記事等を読みやすいと思いますので、是非検討して下さい。

 

 

 これからも宜しくお願いします。